
透明で香り高いクリアなアイスティーは、家庭でも十分再現できます。本記事では、ホット→急冷(フラッシュチル)と水出し(コールドブリュー)の2つの手法を具体的に解説します。
失敗しがちな濁り(クリームダウン)対策、アレンジ(アイスミルクティー/ティーソーダなど)まで一気に網羅します。
アイスティーの特徴(ホットとの比較)
- 渋みを感じやすい。
- 香りが控えめになる。
- 濁りやすい。
アイスティー向きの茶葉(濁り・香り・用途で選ぶ)
- ニルギリ/ディンブラ/キャンディ:濁りにくい。定番。
- ウバ:キリッとして爽やか。レモンやソーダとの相性抜群。濁りやすい。
- フレーバーティー(アールグレイなど):アイスティーは香りが控えめなので香りの強いフレーバーティーとの相性がいい。
- アッサムCTC:コクが強い。濁りやすいのでアイスミルクティー/チャイ風に向く。
リーフ・ティーバッグどちらでもOK
☕茶葉の選び方
方法A:ホット→急冷(フラッシュチル)— 1番香り高い
ホットで淹れた後に氷で一気に冷やす方法。アイスティーの淹れ方で一番香り高いのが特徴。色々やり方がありますが、私がおすすめするやり方は抽出するお湯の量を減らしてその分氷を追加する方法です。こうすることで氷の入れ過ぎにより紅茶が薄くなることを防ぎます。お湯と氷の量は3:2と覚えておきましょう。
基本レシピ(グラス2杯=約360ml分)
- 茶葉:リーフ6g(またはTB2袋)
- お湯:216ml(沸騰直後)
- 抽出時間:2:00〜2:30
- 氷:144g(ピッタリは無理なので誤差は気にしない)
- ティーポットx2(抽出用、冷却用)
- 予熱:抽出用ポットを熱湯で温めておく。
- 抽出:茶葉を入れ、216mlの熱湯を注ぎ、2:00〜2:30抽出。
- 冷却準備:冷却用ポットに144g入れる。
- 急冷:抽出用ポットから冷却用ポットへ一気に注ぐ。最後の数滴は渋みが強いので残す。軽く混ぜて素早く冷却。小さい氷が5個くらい残っているのが理想形。
- 完成:グラスやカップに注ぐ。
ポイント(失敗しないための3箇条)
- お湯と氷の割合は3:2
- 最後の数滴は残す(渋すぎ、濁りの対策)
- 注いだらすぐ混ぜる
方法B:水出し(コールドブリュー)— 手間が少なく穏やかな味
冷蔵庫でゆっくり抽出する方法。渋みが出にくく、夜仕込み→翌日飲めるのが魅力。香りは穏やかで、寝る前にも向く傾向です。
基本レシピ(1Lボトル)
- 茶葉:リーフ10g(またはTB4〜6袋)
- 水:1,000ml(軟水推奨)
- 抽出時間:6〜8時間(冷蔵)
- 準備:ボトルに茶葉(またはTB)を入れ、冷水を注ぐ。
- 抽出:冷蔵庫で6〜8時間放置する。途中で1〜2回、優しくボトルを回す。
- 仕上げ:茶葉を取り出す/こす。味が薄ければ、次回は+2gまたは+1時間。
水出しのコツ
- 濁りにくい銘柄(ニルギリ/ディンブラ/キャンディ)を選ぶと安定する。
- 茶葉は細かすぎないものが扱いやすい。(CTCは短時間で濃くなる)
- 衛生管理:冷蔵保管・清潔なボトル・48時間以内を目安に飲み切る。
濁り(クリームダウン)対策 完全ガイド
茶の成分(タンニン×カフェイン)が低温で結合・析出して濁ります。次の4つを意識して対策をしましょう。
- 濃く出しすぎない:抽出時間・茶葉量を基準内に。最後の数滴は入れない。
- 急冷を徹底(ホット→急冷):お湯を注いだら素早くかき混ぜる。
- 濁りにくい銘柄を選ぶ。(ニルギリ/ディンブラ/キャンディ)
- 救済策:少量の熱湯を足して軽く混ぜると透明度が戻ることが多い。
アレンジ集(ミルク/ソーダ/フルーツ)
アイスミルクティー(ホット→急冷からアレンジ)
- 茶葉:アッサムCTC6g(TBなら2袋)
- お湯の量:100ml減らす。(その分牛乳を追加する)
- 抽出時間:3:00(やや長め)で濃く出す。
- 牛乳:冷たい牛乳100mlを後入れする。
ティーソーダ(ホット→急冷からアレンジ)
- ベース:お湯と氷の量を半分にして2倍の濃さのアイスティーを作る。
- ソーダ:ベースと同量の強炭酸を用意する。(よく冷やしておく)
- 注ぐ:グラスにベースを注いでからソーダを注ぐ。(軽く混ぜる)
- レモン薄切りやミントで香りをプラスしても美味しい。
フルーツアイスティー(水出しからアレンジ)
- ベース:水出し1Lにのボトルに、柑橘/ベリー/桃など100〜150gを一緒に入れる。
- 冷蔵で6時間で香りを移す。日持ちは24〜36時間目安。
安全・保存の目安
- 水出し:清潔なボトルで冷蔵保存。24時間以内に飲み切る。
- フラッシュチル:その場で飲み切る。
- フルーツ追加:消費は24時間以内。清潔なトングを使用。
FAQ(よくある質問)
どの水を使えばいい?硬水でも大丈夫?
A. 基本は軟水が色・香りともに安定。硬水は渋みが強く出やすく、濁りやすいことがあります。
ティーバッグは絞ってもいい?
A. 絞ると渋みが出やすいので絞らず取り出すのが基本。濃さは時間や袋数で調整しましょう。
砂糖はいつ入れる?
A. 冷たい液体には溶けにくいので、シロップがベスト。
デカフェで作れる?
A. もちろんできます。
🔄 更新履歴
- 2025/10/20 リンク追加
- 2025/10/15 初回公開


